2009年09月12日

「24のプレ〜」Op.53-3(1)

「24のプレリュード 作品53」(プリズム版)
  第3番(37ページ)を学びましょう。

過去記事がありましたので、見直して再投稿します。

「テル先生のジャズピアノ夢実現法」(ブログ)に
    07.3.31投稿したものです。

かなり「力作」です。

その後に今回のコメントを付け加えておきました。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2007年03月31日

ジャズ・ピアノは、カプースチンから学ぶといいよ!
    ジャズ・ピアノの本格的な勉強をしましょう。

今回は、第3番。
2ページの短い曲です。

♪カプースチン KAPUSTIN
「24のプレリュード 作品53」(プリズム版)
第3番(37ページ)

難易度も1番易しいランクですので
練習すれば(多分?)弾けますよ。

弾けない人も、安心してね。

いつものように、
「全体の構成」と「コード進行」を書き込んで、
 左手のコードだけでも弾いてみましょう。
本格的なジャズ・コードに慣れることが大切です。

では、始めましょう。

<全体の構成>

「A1」  1〜8(8小節)
「A2」  9〜18(10小節)
Coda  19〜23(5小節)

コード進行を楽譜に書き込んで下さい。

<コード進行>

[ A 1] 1〜8(8)
(1〜4)
|| Gm7 | GM7 | Cm7 C7(♭5) | FM7 |

(5〜8)
| E♭mM7 | B♭M7 | A♭M7 | D7(♭5) ||

[ A 2] 9〜18(10)
(9〜12)
|| Gm7 | GM7 D♭7 | Cm7 F7 | B♭M7 B♭7 |

(13〜16)
| E♭7 | A♭M7 C♭7 | F♭M7 B♭7 | Am7(♭5) D7 |

*「C♭7」は「B7」、「 F♭M7」は「EM7」と同じコードです。
 原曲に忠実に書きました。

(17〜18)
ここは13〜14小節のモチーフを再現し、同時に16小節目
   の半音から跳躍するモチーフの繰り返しでもあり、
2小節引き伸ばされたと解釈して「A2」10小節にしました。

| G♭M7(Bass D♭) C7 | FM7 B7(♭5) ||

「Coda」 19〜23(5)

これは誰が見ても、すぐわかりますね。
この曲の1小節目のモチーフが使われています。

| B♭M7 | A♭M7 | Gm7 | GM7 | GM7 ||

*最後の小節はコード・ネームを書かなくていいですよ。
 前の小節と同じコードですから。(GM7)

           ☆

<練習課題 1>

4小節目「FM7」2拍目のコードを5線紙に全音符で書き出し、
12キーで練習しましょう。

左手は「ファ」(1=根音)、
右手コードの構成音は「ミ、ラ、レ」(7,3,6)です。

20小節目( A♭M7 )、22小節目( GM7 )を見て下さい。
同じ構成音のコードです。

さらに15小節目の1〜2拍目のコードも、
少し変化していますが、よく調べると同じです。

<練習課題 2>

10小節目の3〜4拍目「D♭7」を書き出し、
12キーで練習しましょう。

ジャズ・ピアノで必ず使う
「♯9th」(シャープ・ナインス)の押さえ方です。

「C7」を例にすると、
左手「ド」、右手「ミ、♭シ、♭ミ」(3、♭7、♯9)。
強烈なジャズ・コードですよね。

実は以前学んだ「変則的ブルース」(第15番、ページ78)、
  第1小節目のコードです。(書き方は違いますが)

今回の方が分かり易いですね。
(同じコードでもキーによって書き方が変わるのです)。

        ☆        ☆

<研究課題 1>

2小節目の左手コード「ミ、ラ、レ」だけでは
「GM7」の第3音がありません。

しかし、右手のメロディーに
「♯ファ」(7)と「シ」(3)があり、
合計して「GM7」。

22小節目も研究しましょう。

同じコード・ネーム「GM7」ですが、
メロディー音が変わると、まったく違う押さえ方ですね。

細かいことですが、
作曲家はここまで気を使って作っているのです。

<研究課題 2>

7、14、20小節の「A♭M7」を見て下さい。
これも同じコード・ネームですが押さえ方が違いますね。

   ☆   ☆   ☆

♪曲を弾けない人は、コードだけでも弾いて、
   ジャズのサウンドに慣れること。
弾ける人は、他の曲もどんどん練習しましょう。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ここまでが過去記事です。

この後、解説を付け加えます。

どこから「コーダ」か?という話ですが、

19小節から左手ベースが全音符で、
右手は1小節目のモチーフを再現して雰囲気が同じです。

それで、19小節目から「コーダ」と思うのですが…?

            ☆

1小節目のコードネームは、かなり迷いました。

C7sus4(Bass G)?

Cm7(11)(Bass G)?

最終的に「Gm7」にしましたが…。

カプースチンの曲は、
コードネームに出来ないコードがあるんです。

無理矢理に書けないこともないけれど、
それでは微妙なニュアンスが伝わらない。

1〜2小節目を見て下さい。

「ファ、♭シ、ド」の各声部が「ミ、ラ、レ」に解決する。

この流れをコードネームで現すのは難しいです。


posted by テル先生 at 23:40| Comment(3) | TrackBack(0) | 「24のプレリュード」op.53 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
テル先生、また教えて頂きました。
ありがとうございます。

http://jazzianchim.blog.so-net.ne.jp/2009-10-12
Posted by jazzian at 2009年10月12日 20:39
たびたび失礼します。
この間、もっと大切なことを教えて頂きました。
先生の大切な教えを見落とすところでした。

http://jazzianchim.blog.so-net.ne.jp/2009-10-13
Posted by jazzian at 2009年10月13日 22:24
コメントありがとう。
いろいろ学んでくれて嬉しいです。

ブログからのヒントを取り入れて、さらに上達して下さい。
Posted by テル先生 at 2009年10月14日 00:49
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