2008年12月01日

m7コードの上部和音

「カプースチンの法則」

<法則 A>
「m7」コードのフレーズを作る時に、
そのコードの第5音から始まる「m7」を使う。

例えば、「Am7」の時に
     第5音「E」から始まる「Em7」を使う。

アドリブの時でも、作曲の時でもいい。

左手は「Am7」を弾き、
右手は「Em7」でアドリブする。

この話は
「ショパン」誌(08年10月号106〜7ページ)
に書きましたけれど、今回は、その続きを書きます。

           ☆

「ショパン」誌では、

カプースチン「8つの演奏会用エチュード」
(作品40)第1番「前奏曲」を取り上げて説明。

その時は、ページ数の関係で書きませんでしたが、
次の<法則 B>も<法則 A>と同じ効果です。

<法則 B>

「m7」コードの時に、全音下の長3和音を使う。

例えば、
「Gm7」の時に、全音下の「F」を使う。

<法則 A>と<法則 B>が同じ効果
という理由を説明しましょう。

「Gm7」を例にして説明すると、

<法則 A>では上部で「Dm7」を使う。

この「Dm7」(レ、ファ、ラ、ド)の「レ」を省略すると
<法則 B>の「F」(ファ、ラ、ド)になりますよね。

「Gm7」から見たら「レ」は第5音なので省略可。

そうすると「Gm7」から見て

「Dm7=レ、ファ、ラ、ド=(5、♭7、9、11)」

「F=ファ、ラ、ド=(♭7,9,11)」になり、

どちらも上部テンション音(9、11)を含むので

効果としては同じようなものなのです。

           ☆

<研究課題>

カプースチン
「8つの演奏会用エチュード」作品40
第1番 前奏曲。

以下の小節を分析しましょう。

 17、19、33、61の各小節。
posted by テル先生 at 09:58| Comment(1) | TrackBack(0) | 「8つの演奏会用〜」op.40 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほど!見事にその形になっていますね!
ほかでもm7を見つけたらよく観察してみたいと思います。
「カプースチンの法則」すごいエッセンスですね☆ 
テル先生、このような貴重なひとしずくを伝授してくださり、
どうもありがとうございます。
これからも楽しみにしています(^o^)
Posted by ほの at 2008年12月03日 01:50
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。