<法則 A>
「m7」コードのフレーズを作る時に、
そのコードの第5音から始まる「m7」を使う。
例えば、「Am7」の時に
第5音「E」から始まる「Em7」を使う。
アドリブの時でも、作曲の時でもいい。
左手は「Am7」を弾き、
右手は「Em7」でアドリブする。
この話は
「ショパン」誌(08年10月号106〜7ページ)
に書きましたけれど、今回は、その続きを書きます。
☆
「ショパン」誌では、
カプースチン「8つの演奏会用エチュード」
(作品40)第1番「前奏曲」を取り上げて説明。
その時は、ページ数の関係で書きませんでしたが、
次の<法則 B>も<法則 A>と同じ効果です。
<法則 B>
「m7」コードの時に、全音下の長3和音を使う。
例えば、
「Gm7」の時に、全音下の「F」を使う。
<法則 A>と<法則 B>が同じ効果
という理由を説明しましょう。
「Gm7」を例にして説明すると、
<法則 A>では上部で「Dm7」を使う。
この「Dm7」(レ、ファ、ラ、ド)の「レ」を省略すると
<法則 B>の「F」(ファ、ラ、ド)になりますよね。
「Gm7」から見たら「レ」は第5音なので省略可。
そうすると「Gm7」から見て
「Dm7=レ、ファ、ラ、ド=(5、♭7、9、11)」
「F=ファ、ラ、ド=(♭7,9,11)」になり、
どちらも上部テンション音(9、11)を含むので
効果としては同じようなものなのです。
☆
<研究課題>
カプースチン
「8つの演奏会用エチュード」作品40
第1番 前奏曲。
以下の小節を分析しましょう。
17、19、33、61の各小節。
ほかでもm7を見つけたらよく観察してみたいと思います。
「カプースチンの法則」すごいエッセンスですね☆
テル先生、このような貴重なひとしずくを伝授してくださり、
どうもありがとうございます。
これからも楽しみにしています(^o^)