前回の「リディアン♭7」(スケール)は、
カプースチンを理解する時にとても重要なスケールです。
ジャズ・ピアノ、即興演奏にもよく使います。
「C7」で使う「C リディアン♭7」を例にして説明します。
まず「C」のメジャースケール(長音階)は、わかりますね?
「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」 ですよね。
この長音階の第4音が半音上がると「リディアン」になります。
「ド、レ、ミ、♯ファ、ソ、ラ、シ」
「C」 「C6」 「CM7」 などで使えます。
さらに、この「リディアン」の第7音が半音下がる(♭7)と、
「リディアン♭7」になるのです。
「ド、レ、ミ、♯ファ、ソ、ラ、♭シ」
「♭シ」がありますので、コードは「C7」の時に使います。
さて、ここからが重要な話になります。
この「リディアン♭7」(スケール)の各音を
1つ置きに3度音程で縦に積み重ねていきます。
「ド、ミ、ソ、♭シ、レ、♯ファ、ラ」になりますね。
すべて「リディアン♭7」内の音で構成されています。
このコードの下4声を左手で、上3声を右手で弾きます。
左手「ド、ミ、ソ、♭シ」=「C7」
右手「レ、♯ファ、ラ」=「D」
「C7」の上に、全音上の「D」が乗っているコードです。
これを両手とも半音下げると、前回のコードになります。
「C♭7」の上に「D♭」ですね。
異名同音で考えて「B7」の上に「C♯」でもいいです。
すべて「リディアン♭7」から出来ています。
これが、カプースチンが大好きなコードの正体です。
ただし、これは基本の話で、実際の左手コードは
(基本コードではなく)ジャズ・コードを使います。
☆ ☆
今回の話は、カプースチンを分析する時や、
ジャズ・ピアノを弾く時に、とても重要な理論です。
以下の順に課題をしっかり練習して確実に覚えて下さい。
<課題 1>
「メジャースケール」を12キーで弾いて覚えましょう。
<課題 2>
「リディアン」を12キーで弾いて覚えましょう。
<課題 3>
「リディアン♭7」を12キーで弾いて覚えましょう。