2009年09月22日

「24のプレ〜」Op.53-15(1)

カプースチン
「24のプレリュード」作品53

    第15番
(プリズム版78〜81ページ)

過去記事ですが文章を少し修正しました。

以前読んだ人も復習しましょう。

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2007年03月24日

<変則的ブルースを弾こうぜ!>

今回は「変則的ブルース」の勉強です。

小節数は
基本的なブルースと同じ12小節なのですが、
    コード進行が変則的です。

この曲のコード進行は、次のようになっています。
(キーは、「D♭」です)。

||  D♭7  |  D♭7  |  D♭7  |  D♭7  |

|  Em7  |  Em7  |  D♭7  |  D♭7  |

| G♭7   C♭7 | E7   A7  | Dm7 | Dm7 ||

*「C♭7」は「B7」のことです。
D♭のキーでは正確に書くと「C♭7」になります。
分かりにくい人は「B7」と書いてもいいです。

上記のコード進行、
3段目の1〜2小節目(全体の9〜10)は
   何か違和感があるかもしれません。
 キー D♭で正確に書くと仕方ないのです。

キーCで見ると分かりやすいですよ。
   F7 から上に4度進行していますよね。

||   C7   |   C7   |   C7   |   C7   |

|  E♭m7  |  E♭m7  |   C7   |   C7   |

|  F7   B♭7  |  E♭7   A♭7  |  D♭m7 | D♭m7 ||


では、始めましょう。

          ☆

<全体の構成>
まず、全体の構成を理解しましょう。

♪テーマ

<1コーラス>1〜12

<2コーラス>13〜24

♪アドリブ・コーラス

<3コーラス>25〜36

<4コーラス>37〜48

<5コーラス>49〜60

♪ラスト・テーマ

<6コーラス>61〜72

♪コーダ 73〜80

1小節目の上に (1)テーマ と書き込んで下さい。

以下、指定した小節の上に
次のように書き込みましょう。

13小節目、(2)テーマ

25小節目、(3)アドリブ・コーラス 1

37小節目、(4)アドリブ・コーラス 2

49小節目、(5)アドリブ・コーラス 3

61小節目、(6)ラスト・テーマ

73小節目、 コーダ

ジャズ風に「アドリブ・コーラス」と書きましたが、
「変奏1,2,3」とクラシック的に書いてもいいです。

次に、コード進行を書き込みます。

ブルースは、12小節を繰り返します。

同じコードが続く時は最初の小節だけ書いて
後は省略しますので簡単です。
早速、やってみましょう。

♪テーマ
<1コーラス目> 1〜12

1小節目と7小節目に「D♭7」、
5小節目に「Em7」
11小節目「Dm7」

簡単ですよね。
以下のコーラスも同じように書いて下さい。

9〜10小節目は
 コーラスごとに違うので
  以下にまとめておきました。

気を付けて書き込みましょう。

<1>9〜10小節目

|  G♭7(4)   C♭M7   E7(4)  |  AM7  Dm7  |

9小節目に3つのコードが入ります。
左手のベース音と同じ位置に書いて下さい。

<2>21〜22小節目

上記と同じです。

<3>33〜34小節目

|  F♯7(4)   B7  |  E7(4)   A7  |

ここは、きれいに完全4度で書かれていますね。

<4>45〜46小節目

|  G♭7   C♭M7  |  E7(4)  AM7  |

<5>57〜58小節目

|  G♭7(4)   C♭M7  |  E7(4)   AM7  |

<6>69〜70小節目

ここは「テーマ」ですので、1番上の9〜10と同じです。

♪書き込みが完成したら、CDを聴きましょう。
      すごくカッコいいでしょう?

コード進行を見ながら聴くと、
   いろいろなことがわかって勉強になります。

原曲を弾ける人は弾いて下さい。
 全部弾けなくても、気に入ったところを
   部分的に練習するだけでもいいです。

では、応用編に進みましょう。

       ☆       ☆

    <応用課題 1>

下のコード進行を五線紙に書き出し、
   キー「F」と「 B♭」に移調して下さい。

3つのキー(C、F、B♭)で
      コード進行を弾いてみましょう。

原曲を弾こうと思っている人は(当然ですが)、
       キー「D♭」でも練習して下さい。

同じコードが続く時、
次の小節はコードネームを省略していいですよ。

||   C7   |   C7   |   C7   |   C7   |

|  E♭m7  |  E♭m7  |   C7   |   C7   |

|  F7   B♭7  |  E♭7 A♭7  | D♭m7 | D♭m7 ||

このコード進行を普通のコードで弾いても面白いでしょう。
     
しかし、原曲を聴いた人には、何かもの足りなく感じる。

やはり原曲のカッコいいジャズ・コードで弾きましょう。

素晴らしいお手本があるのですから、
  コードの押さえ方を参考に、移調して練習すること。

    <応用課題 2>

自分が弾きやすいキーでオリジナルを作りましょう。

ブルースのテーマは、簡単なモチーフで充分です。
複雑な事はアドリブ・コーラスで弾けばいいからです。

    <応用課題 3>

「同じコードが続く時、どのように変化させているのか?」

「コードの押さえ方は、どのように積み重ねているのか?」

楽譜を分析し、参考にして、取り入れよう。

     ☆     ☆     ☆

カプースチン作品を理解するには、
 普段からジャズ・コードに慣れる事が大切です。

他の曲でも、弾けるところ、理解出来るところを
         自分の音楽に取り入れて下さい。

   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

以上が過去記事でした。

数年前にこんなことを書いていたのですね。

読み直して、自分でも勉強になりましたよ。
posted by テル先生 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 「24のプレリュード」op.53 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする