「24のプレリュード 作品53」(プリズム版)
第3番(37ページ)を学びましょう。
過去記事がありましたので、見直して再投稿します。
「テル先生のジャズピアノ夢実現法」(ブログ)に
07.3.31投稿したものです。
かなり「力作」です。
その後に今回のコメントを付け加えておきました。
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2007年03月31日
ジャズ・ピアノは、カプースチンから学ぶといいよ!
ジャズ・ピアノの本格的な勉強をしましょう。
今回は、第3番。
2ページの短い曲です。
♪カプースチン KAPUSTIN
「24のプレリュード 作品53」(プリズム版)
第3番(37ページ)
難易度も1番易しいランクですので
練習すれば(多分?)弾けますよ。
弾けない人も、安心してね。
いつものように、
「全体の構成」と「コード進行」を書き込んで、
左手のコードだけでも弾いてみましょう。
本格的なジャズ・コードに慣れることが大切です。
では、始めましょう。
<全体の構成>
「A1」 1〜8(8小節)
「A2」 9〜18(10小節)
Coda 19〜23(5小節)
コード進行を楽譜に書き込んで下さい。
<コード進行>
[ A 1] 1〜8(8)
(1〜4)
|| Gm7 | GM7 | Cm7 C7(♭5) | FM7 |
(5〜8)
| E♭mM7 | B♭M7 | A♭M7 | D7(♭5) ||
[ A 2] 9〜18(10)
(9〜12)
|| Gm7 | GM7 D♭7 | Cm7 F7 | B♭M7 B♭7 |
(13〜16)
| E♭7 | A♭M7 C♭7 | F♭M7 B♭7 | Am7(♭5) D7 |
*「C♭7」は「B7」、「 F♭M7」は「EM7」と同じコードです。
原曲に忠実に書きました。
(17〜18)
ここは13〜14小節のモチーフを再現し、同時に16小節目
の半音から跳躍するモチーフの繰り返しでもあり、
2小節引き伸ばされたと解釈して「A2」10小節にしました。
| G♭M7(Bass D♭) C7 | FM7 B7(♭5) ||
「Coda」 19〜23(5)
これは誰が見ても、すぐわかりますね。
この曲の1小節目のモチーフが使われています。
| B♭M7 | A♭M7 | Gm7 | GM7 | GM7 ||
*最後の小節はコード・ネームを書かなくていいですよ。
前の小節と同じコードですから。(GM7)
☆
<練習課題 1>
4小節目「FM7」2拍目のコードを5線紙に全音符で書き出し、
12キーで練習しましょう。
左手は「ファ」(1=根音)、
右手コードの構成音は「ミ、ラ、レ」(7,3,6)です。
20小節目( A♭M7 )、22小節目( GM7 )を見て下さい。
同じ構成音のコードです。
さらに15小節目の1〜2拍目のコードも、
少し変化していますが、よく調べると同じです。
<練習課題 2>
10小節目の3〜4拍目「D♭7」を書き出し、
12キーで練習しましょう。
ジャズ・ピアノで必ず使う
「♯9th」(シャープ・ナインス)の押さえ方です。
「C7」を例にすると、
左手「ド」、右手「ミ、♭シ、♭ミ」(3、♭7、♯9)。
強烈なジャズ・コードですよね。
実は以前学んだ「変則的ブルース」(第15番、ページ78)、
第1小節目のコードです。(書き方は違いますが)
今回の方が分かり易いですね。
(同じコードでもキーによって書き方が変わるのです)。
☆ ☆
<研究課題 1>
2小節目の左手コード「ミ、ラ、レ」だけでは
「GM7」の第3音がありません。
しかし、右手のメロディーに
「♯ファ」(7)と「シ」(3)があり、
合計して「GM7」。
22小節目も研究しましょう。
同じコード・ネーム「GM7」ですが、
メロディー音が変わると、まったく違う押さえ方ですね。
細かいことですが、
作曲家はここまで気を使って作っているのです。
<研究課題 2>
7、14、20小節の「A♭M7」を見て下さい。
これも同じコード・ネームですが押さえ方が違いますね。
☆ ☆ ☆
♪曲を弾けない人は、コードだけでも弾いて、
ジャズのサウンドに慣れること。
弾ける人は、他の曲もどんどん練習しましょう。
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ここまでが過去記事です。
この後、解説を付け加えます。
どこから「コーダ」か?という話ですが、
19小節から左手ベースが全音符で、
右手は1小節目のモチーフを再現して雰囲気が同じです。
それで、19小節目から「コーダ」と思うのですが…?
☆
1小節目のコードネームは、かなり迷いました。
C7sus4(Bass G)?
Cm7(11)(Bass G)?
最終的に「Gm7」にしましたが…。
カプースチンの曲は、
コードネームに出来ないコードがあるんです。
無理矢理に書けないこともないけれど、
それでは微妙なニュアンスが伝わらない。
1〜2小節目を見て下さい。
「ファ、♭シ、ド」の各声部が「ミ、ラ、レ」に解決する。
この流れをコードネームで現すのは難しいです。